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CNJがん医療セミナー「代替医療に関する特別講演」(6/27)
2010年06月30日 (水) | 編集 |
6月27日(日)に東京大学弥生講堂一条ホールというところで行われた、
「CNJがん医療セミナー BEC/CIN認定者活動報告&代替医療に関する特別講演」
に参加しました。

詳しい内容はCNJのがん情報ビデオライブラリーを是非ご覧ください。

ここでは私が個人的に印象的だった部分を、ご紹介できたらと思います。


特別講演「もっと知ってほしい代替医療の科学的根拠のこと」大野智先生

補完代替医療(CAM)とは:西洋医学を補完したり、代替する、補助的な医療とされるもの。民間療法や健康食品など。(漢方薬は日本では保険診療として認められているものもあるが、米国の法律では医薬品としてではなく「ハーブ、食品」に分類されているためCAMに含まれる。)

わが国での「がんの補完代替医療」利用率は 44.6%
(他国での調査では40~60%の利用率)

そのうち、「健康食品・サプリメント」を使用している人の割合が 99.6%
(他、気功、灸、鍼がそれぞれ3%台)

補完代替医療に費やした平均額 月57,000円(年間684,000円)

がん体験者が300万人いると推定して、その内45%がCAMを利用していると仮定すると
利用者数は 135万人(推測)
平均費用から換算するとCAMの市場規模は 770億/月、9230億/年

しかし利用している人の内、
CAMが「効いた」と答えた人は、22%
「わからない」と答えた人が最も多く、70%

副作用があったと答えた人が、5%
(吐き気、下痢、便秘、皮疹、中には肝機能障害など深刻なものも)

補完代替医療を利用するに当たって、
十分な情報は得られたか? 「得られなかった」 57.3%
医師などから問診があったか? 「なし」 84.5%
医師に相談したか? 「しなかった」 60.7%

利用するきっかけとして、「家族の勧めや期待」というのが大きな要因となっている。
患者・家族・医療者との間で適切な情報提供や、コミュニケーションがなされることが今後の課題である。
(医療者がCAMについて知らなさ過ぎることも問題である)

一方インターネットなどにおいては、このような補完代替医療に関する情報や宣伝が氾濫している。
玉石混淆の中から正確で信頼できる情報を読み取るには「情報リテラシー」が必要となる。
●「がんに効く、予防する」→薬事法違反
●「診断されたがんが消えた」→本当に消えたのか?病理診断は?他の治療は本当にしていないのか?
●「医学博士○○の推薦」→医学部を卒業していれば医師でなくても医学博士を名乗れる
●「動物実験で有効性を確認」→ヒトの治療薬として有効である可能性がある段階にすぎない

補完代替医療とは現時点においては
「科学的根拠に乏しく、効果があるのかないのかわからないものである」

科学的根拠とは臨床試験によって作られる。
「本当に効くのか」「何に効くのか」「長期間安全か」「相互作用は(*)」・・・
臨床試験によって明らかとなる。
しかし、補完代替医療においては行われている臨床試験が極めて少なく、すなわち科学的根拠が少ないと言える。

(*)相互作用とは、同時に併用した医薬品の効果を強めたり弱めたりしてしまい、本来期待された医薬品の効果が見込めなくなるため問題とされる。例えばハーブのセント・ジョーンズワートが抗がん剤イリノテカンと併用することで抗がん作用を弱めてしまう、など。

利用する際には
○あくまで「サポート」として用いる(補完代替医療のみ、というのは危険である)
○EBMを確認する(科学的根拠、副作用の報告など)
○費用が見合っているか考える
○相互作用、健康被害に注意する

心構えとしては
○二分割思考の危険性
二分割思考とは、物事を白黒はっきりつけたがり、グレーなものに不安を覚えること。
断定的意見に従うと安心する傾向がある。
「世の中まだわからないことだらけ」と認識することが大切。
効果、リスクは「ある/なし」ではなく「何%か」によって判断する。

○認知的不協和
これだけ費用をかけたのだから、続けているのだからなどの理由で「効いているはずだ」と都合よく解釈し、疑うことをやめて続けてしまう。

○安全と安心の違い
「安全」とは科学的評価によって作られる「有効性」
「安心」とは人それぞれの価値観によって作られる「期待感」
この違いを認識し、科学に基づく「安全」によってはじめて「安心」が形作られ、更にコミュニケーションによる「信頼」によってより確かなものとなる。


【あらためて結論】
あくまで「補完代替医療」はまだよくわからないものである。
わからない以上勧めることも否定することもできないが、利用する際にはじゅうぶん検討することが必要で、自分に不利益などが生じた時には、速やかにやめる勇気を持つことも大事である。
情報を吟味したり、医療者とコミュニケーションをとることが、安全に利用するための必須事項である。


短くまとめるつもりが長くなってしまった・・・。
なのでパネルディスカッションはまた後日。

資料として頂いた「がんの補完代替医療ガイドブック(第2版)」がとても参考になります。
見てみたい方は、こちらからダウンロードもできますよ。

金沢大学ホームページ
http://web.kanazawa-u.ac.jp/~med67/guide/index.html

四国がんセンターホームページ
http://www.shikoku-cc.go.jp/kranke/cam/index.html






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