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月の裏側
2010年05月12日 (水) | 編集 |
立ち寄った本屋さんでたまたま見かけた本。

「びたみん○をたくさんとると、がんがなおる」
という内容・・・。

この本の著者。
「うつびょうをくすりをつかわずにしょくじでなおす」
という本も書いていると知った。

(検索逃れのため、わざと平仮名で書いてます。
読みづらかったらごめんなさい)

ちょっとタイトルを聞くと、とっても魅力的なんである。

でもね・・・。


信用する前にちょっと考えてみてください。
こういった本に書かれている内容にエビデンスはあるでしょうか?
出典先の論文や正しい臨床試験のデータは指し示されているでしょうか?

そして、標準的な治療を認めているでしょうか。
標準治療を否定してまで「○○が治る」と言い切っていないか、確認をする必要があります。

また体験談や偉い先生の薦めが信用に足るものかどうか。
勘違いや捏造が含まれている可能性が多々あります。


私個人の考えとしては、
まず、標準的な治療が先立つべきです。
(がんであれば手術・放射線・薬物療法等、うつであれば薬物療法に加え心理療法など)

それを補うという点で、「びたみん」や「しょくじ」が役に立つことはあるかもしれません。

しかし、「びたみんを大量に」摂取して、副作用はないのでしょうか。
また、標準治療の効果を妨げることはないのでしょうか。

そして「しょくじ」で果たしてうつはなおるでしょうか。

たとえばあくまで例として「しいたけ」がうつにきくと書かれていたとします。
もしも「しいたけ」ばかりを食べていたら(極端ですが)、たとえうつの程度が改善したとしても、身体の健康が損なわれることは目にみえています。
「しょくじ」はあくまでバランスがだいじだと考えます。
野菜でも肉でも魚でも偏った栄養素を取り続ければ、副作用を生むことがあるからです。

わたしがこれらの本に対し怒りを抱くのは、
「くすりに対する抵抗感につけこんでいる」
と感じるからです。
「抗がん剤」や「抗うつ薬」に対する抵抗感です。

抗がん剤は正しく用いても、副作用はたくさんあります。
しかし現在は副作用をある程度防ぐための薬剤もあります。
以前使っていたものより副作用が少ないとされる抗がん剤もあります。
(それでも大変辛い治療には変わりありませんが・・・)
昔ながらのイメージのままであるならば、少々改めることも必要かもしれません。
なにより、抗がん剤が有効な治療手段のひとつであることはまぎれもない事実です。

抗うつ薬についても新しい薬剤が開発されています。
従来からの三環系抗うつ薬と比べ、新しいSSRIは副作用も少なくなっています。
自分にあった薬が見つかるまでは時間がかかるかもしれません。
しかし医師の指導の下、正しく服用を続ければ依存の心配はありません。
症状が緩和されれば、減薬することも可能です。
そもそも依存を怖がるあまり、うつ症状の緩和をおざなりにするのはいかがなものかと思います。
ゆううつさを少なくし、夜きちんと眠れるということが、心身両方の健康につながってゆくと思います。

くすりをつかわずにびょうきがなおせたら、それはそれはすてきなことかもしれません。
しかし、くすりのかわりに用いたものがその症状にきちんときくのかどうかは確認しなくてはなりません。
そして、くすりのかわりに用いたものにも副作用がある可能性があることを忘れてはいけません。

これはいのちにかかわること。
ものごとがすべて多面的であるように、耳障りのよいことばのうらがわには何が隠されているのか、わたしたちは見極めることが必要です。

そしてなにより、この本を見つけたことで怒りが沸いたのは・・・
「私の知人がこの著者を多くの人に薦めていた」という事実。

こういったあいまいなものは言葉巧みに私達のこころにつけいります。
そこに浸っているあいだの気分は幸せかもしれませんが、身体は蝕まれている危険性があります。
身体の声に耳を傾け、ただしきものを選び取る審美眼をなくしてはいけないと、強く思います。

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